二冊
今読んでいる虚航船団を読み終わってからまとめて書こう,と思ってたら地下鉄で紛失した.
- 作者: 舞城王太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/06/28
- メディア: 文庫
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「我が家のトトロ」は,奇跡について.日常はもうそれだけで奇跡.その上ネコが膝の上から滑り落ちて「あいた」って言うんだから.それでも「殺すリスト」とか出てくる.不健全も含めて健全な物語.
書き下ろしの「ソマリア、サッチ・ア・スウィートハート」が大問題.アフリカのソマリアにちなんで名付けられた杣里亜は,二歳の頃から叔父の淳一に酷い虐待を受け,十五歳で同級生の智春に首を折られて死に,蘇り,智春と杣里亜は友達になり,淳一に食べられて死に,蘇り,蘇り,食べられて死に,蘇り・・・主人公の英典は基本的に何も手出しが出来ず傍観するしかない.
なんだこれは.でもこれこそが小説だと思った.解説できるようなら物語る必要なんてない.
最後,救われるわけではないけど,前を向く.舞城のは最終的に前を向くから好きだ.
- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: 産業編集センター
- 発売日: 2006/04/01
- メディア: 単行本
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