暗闇の中で子供―The Childish Darkness

暗闇の中で子供 (講談社ノベルス)

煙か土か食い物 (講談社ノベルス)に続く奈津川家サーガの2作目。この作品から読み始めるのは厳禁です。なので、まずは第1作目を読んでおいてください*1。
次に、本書のなかで羊たちの沈黙とハンニバルについて言及があるので一応見ておくといいかもしれません。引用部分はあるので未見でも大丈夫ですが。
最後に、ティム・オブライエンの本当の戦争の話をしよう (文春文庫)を読んでおきましょう。これを読んでおくと舞城が（三郎が？）やりたかったことの全体像の半身はつかめそうな気がします。
で、これらを通して読み終わった結果、まだつかめないという結論になってしまったのが悔しいです。物語は真実を語りましたが、読者はその真実を聴くことができませんでした。残るモヤモヤはこれ以降の奈津川家サーガで語られるのでしょうか？
それともラフマニノフを聴けばわかるでしょうか？

*1:id:kei-s:20050601#1117658662で書いてました。